毎年のようにノーベル文学賞にノミネートされる村上春樹
ニュースなどを見ていればみなさんもご存知だとは思いますが、『ねじまき鳥クロニクル』や『海辺のカフカ』、最近では『1Q84』などヒット作を連発している村上春樹さんは、毎年のようにノーベル文学賞にノミネートされています。
wikipedia情報ですが、2006年からほぼ毎年のようにノーベル文学賞にノミネートされています。
村上春樹特需で盛り上がる出版社・書店
そして、村上春樹がノーベル文学賞にノミネートされれば、次の理由から村上春樹関連の出版社の株価が上がりやすくなります。
ノーベル賞候補の小説と銘打った広告が打たれ、本が売れやすくなる
もし、ノーベル賞を本当にとれば、爆発的に本が売れるためその期待感
しかしながら、この期待感はノーベル賞が実際に発表されるや否や失望へと変わることになります。そう、毎年のようにノミネートされているということは、毎年のように落選しているということでもあるのです。
その結果、出版社の株は失望から売られ、株価が下がりやすくなるのです。
実際に以下のような記事が2014年には書かれたりしています。
村上春樹氏がノーベル賞逃す、期待高かった関連銘柄に売り//モーニングスター
投資家としては空売りが狙い目か!?
では、投資家としてはこの村上春樹に振り回される出版社・書店を後目に、どうやって利益を出すかを考える必要があります。
その一つの答えは、ノーベル賞の発表前に出版社に対して空売りを仕掛けて置き、予想通り(笑)村上春樹さんが落選し、出版社の株価が下がったところで買い戻す、という売買を行うことでしょう。
では、実際に出版社・書店の株価はどうなっているのか?
三洋堂ホールディングス(3058)の株価推移(5年分)
三洋堂ホールディングス (3058) チャート:日経会社情報:マーケット :日経電子版より筆者作成
書店チェーンの一つである三洋堂ホールディングス(3058)は、過去五年間で4回も10月は株価が下がってしまっています。2015年のみは10月は株価が上昇していますが、これは前月に大きく下がりすぎたことの調整である可能性はあります。
いずれにせよ、かなりの勝率ですね。
お次は、丸善CHIホールディングス(3159)
※丸善CHIホールディングス (3159) チャート:日経会社情報:マーケット :日経電子版より筆者作成
こちらも三洋堂ホールディングス(3058)と同様に、5年間で4回も10月の株価が下がってしまっています。しかも、10月中に上昇した1回(2014年)も、下ヒゲが大きく伸びているので、一度は株価が大きく下がったことを意味しています。そのため、やはり村上春樹ショックを利用した空売りで利益を出せそうです。
結論:村上春樹ショックは空売りのチャンス!
ここまで見てきたように、10月頭に空売りを仕掛け、10月の終わりに買い戻すという売買を行った場合、2つの書店合計で8勝2敗となりました。しかも、そのうちの1敗は下ヒゲが長く伸びているので、その段階で買い戻していれば、9勝1敗とかなりの勝率となります。そのため、村上春樹がノーベル文学賞にノミネートされたという報道があれば、書店や出版社などの関連銘柄の空売りを検討するのもよいかもしれませんね。